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ロシアの第五世代戦闘機SU-57と中国空軍

ロシアの第五世代戦闘機SU-57と中国空軍
漢和防務評論20191113(抄訳)
平可夫、モスクワ航空ショーにて
SU-57E第五世代戦闘機は、正式に販売が開始された。この前、中国メディアは、ロシアが中国にSU-57Eを輸出したがっている、と報道した。(この報道が誤りであることをKDRはすでに説明した)SU-27から始まってSU-30、SU-35も全て中国に輸出された。SU-57と中国空軍は、今後結びつくであろうか?世の中に絶対”可能”もなければ、絶対”不可能”もない。ロシアのSU-57の対中輸出に対する真の姿勢は、英文版の「漢和内部評論」を参照されたい。ここでは、一般論として分析する。
中国はSU-57を輸入するであろうか?
以下に述べる要素で決まるであろう。
第一、政治的関係。いかなる戦闘機の輸出入も軍事協力の意味からだけではなく、政治的問題でもあり政治的必要性に基づいている。一部の国家は戦闘機の輸出入をもって政治同盟と見なし、関係密接の象徴としている。典型的な国家は、トルコである。今回、ロシアはトルコ大統領のために特別に隔離された展示エリアを作り、プーチンが自らトルコ大統領及びトルコ空軍にSU-57Eを紹介した。KDRは次のように予測する:もしトルコが本当にSU-57を輸入したならば、引き続きNATOに残留する可能性は極めて小さい、と。
次に今後10年間、米国のロシア及び中国に対する戦略空間がどのくらい縮小するだろうか?もし中露両国と米国の関係が急速に悪化したならば、ロシアと中国の総合的な関係がさらに密接になる。両国間でSU-35の輸出入が完了したが、継続してSU-57が追加されないはずがない。
第二、今回のSU-57の展示は、ロシアの力の入れ具合いから、SU-57がどの国に率先輸出されるかを見ることができる。KDR記者はこの展示エリアを専門に待ち受ていた。しかし中国空軍がSU-57E展示に招待されているようには見えなかった。一方、2日目から大量の中国人がSU-57Eを詳細に観察していた。第2日目以降、SU-57は展示エリアを変更した。このことは、中国人が依然としてSU-57に相当強い関心を示していることを示している。現在、第一段階の117シリーズエンジンだけでもSU-57に超音速巡航能力及びスラストベクター能力をもたらした。この2つの能力がなければ第五世代戦闘機とは言えない。中国のJ-20がそうだ。
インドについて、ロシアとFGFA(複座型のT-50)を共同開発したが停滞している。しかし完全に中止したわけではない。インドはすでに投資している。
第三、中国はSU-57を買うかどうか、最大のキーポイントは当然J-20の評価、作戦環境での評価次第である。中国がJ-20に対し常に改修を重ねている状況から、光電照準装置(EOTS)を取り付けた後、J-20は攻撃を主とする多用途戦闘機になったようだ。これはF-35の役割に似てきた。このように中国空軍の明智さを見ることができる。もし中国がJ-20を空中戦での航空優勢奪取に用いたならば、真の第五世代戦闘機であるF-22とは戦えない。J-20の緊急課題は、ステルス性、機動性、対空打撃方面であり、F-35に対抗することである。このほか、大型燃料タンクを利用して長距離作戦能力を保持し台湾の東海岸の戦略目標を攻撃することである。もし真にF-22と空戦するならば、今のところ、SU-57しかF-22に対抗できない。SU-57は空中戦用戦闘機である。大型の主翼から極めて効果的な揚力が得られる。SU-57は航空ショーで低空での優れた能力を展示し、強い印象を与えた。特に第二段階の”製品30”エンジンに換装すると、超音速巡航能力等々の方面で、F-22とSU-57の差が大幅に縮小する。互角である。J-20が”製品30”類似のエンジンを搭載するには少なくとも10年以上必要であろう。
第四、中国のSU-57に対する理解の程度による。いかなる航空機であっても購入の過程で航空機自体を詳細に研究する必要がある。特に、SU-57とJ-20の性能について比較しなければならない。中国はSU-35を購入する際、研究のため2年間を費やした。現在SU-57は性能が依然として不透明であり、外部に公表されていないが、結局それは売り出し直前にならないとわからない。モスクワ航空ショーで発行された宣伝パンフレットは、2枚の写真だけでいかなるデータも記載がなかった。KDRが展示された一部分から推測すると次のようになる:コクピットの配置はF-35に似ており、大型の多機能ディスプレーである。複合材料の使用比率はロシア製戦闘機では最高、最多である。この点は、SU-47の最初の展示で分かった。後者の主翼の面積の90%が複合材料を使用している。SU-57以前に、ソ連、ロシアは2種類の第五世代戦闘機、実験機をすでに研究していた:1.44とSU-47である。相当成熟したデジタル式フライバイワイヤーをSU-47に搭載し、広範な実験を行った。セントラルコンピューター及びフルデジタルの総合マネジメントシステムがすでにSU-35で運用されている。これらのすべての技術についてJ-20がSU-57を超える可能性は極めて小さい。
第五、どのようなSU-57Eが中国に輸出されるか?中国がSU-35を輸入した経験に基づくと、中国は、中国製武器を搭載できるように、ロシアに火器管制システムの改修を要求するであろう。このような要求はSU-35の改修よりも難しい。SU-35の武器発射パイロンは機体下面への懸架式で、武器発射パラメーターを変換する方式になっている。したがってその他の国の武器も適合できる。しかしSU-57は胴体内への武器内蔵式であり、このようなパラメーターの変換方式は困難であろう。
ウクライナ事件以前、ロシアはイスラエル、フランス、ドイツと戦闘機のアビオニクス領域で長年協力してきた。しかし天安門事件以降、中国は、ひたすら自由勝手なことをやってきた。ロシア航空工業の最先進技術の代表たるSU-57として、中国はこれを乗り越えられるか?これは科学である。
最後の一点は:中国の台湾侵攻はいつか?侵攻はあるのか?米軍の介入の程度は?F-22の中国に対する脅威等々。


以上

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